乗用車の運転に必須となる普通自動車免許。就職活動の際には条件とされている場合も少なくありません。学生のうちに取得しておきたい免許といえますね。
ここでは免許を持っていない人が「ゼロから普通免許を取得するまで」の一般的な流れを、
- 自動車学校に入るまで
- 入校〜卒業まで
- 本免許試験〜免許取得まで
の3つに分けて説明しています。それぞれの段階での注意点も合わせて説明していますので参考にされてください。
普通免許取得までの流れ【入校前】
普通免許の「適性条件」を確認する
最初に普通免許を取得するための適性条件を確認しておきましょう。視力等の条件を満たしていないと、予定していた入校日にスタートすることができなくなります。
気になる人は、事前に自動車学校で相談しておきましょう。
- 年齢・・・・満18歳以上
- 視力・・・・片目で0.3以上かつ両目で0.7以上
- 聴力・・・・両耳の聴力が10mの距離で90デシベル
- 運動能力・・四肢の運動能力が確認できること
普通免許を取得できるのは法律上、18歳からとなっています。誕生日のどれくらい前から入校可能かは教習所によって異なります。申し込む前に問い合わせてみましょう。
「入校の申し込み」を行う
通いたい自動車学校が決定したら、入校の申込みをしてみましょう。申し込み方法は学校によって異なりますが、
- 窓口での申し込み
- FAXでの申し込み
- インターネットでの申し込み
などが一般的です。申し込みの際には次のものを準備しておきましょう。
- 印鑑
- 教習料金
- 学生証または身分証明書
- 住民票の写し
(本人のみ、本籍地が記載でマイナンバーは省略)
未成年者では申し込みに、保護者の同意が必要な場合が多いため、一緒に申し込みにいきましょう。実際の申し込みのやり方は各教習所によって若干異なりますので、事前に電話で確認しておくとスムーズに進められます。
また教習のスタートとなる入校日は曜日や時間が決まっているため、ホームページ等で事前に確認しておき、いつを入校日にするかを考えておきましょう。
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普通免許取得までの流れ【入校から〜卒業まで】
入校初日(入校式)
申し込みを完了すれば、いよいよ教習所生活のスタートです。初日には次のような流れでカリキュラムを組んでいる教習所が多いので参考にしてください。
- 適性検査
- 写真撮影
- 運転適性検査(K型・OD式)
- 教習所についての説明
- 教程1(学科教習)
中身について、詳しくみていきましょう。
視力・聴力・運動能力などの検査を行います。条件が合わなければ入校できませんので、眼鏡やコンタクトが必要な人は忘れずに準備して行きましょう。
顔写真を撮影します。仮免許証や卒業証明書などにも使用されます。自動車学校によっては自分で証明写真を準備していく必要があります。
30~40分程度の安全運転適性検査と呼ばれるものを行います。担当教官を決めるための材料となる場合もあります。
施設の案内、担当教官との顔合わせの挨拶などがあります。
教程1を受けます。この教程1(運転者の心得)を受講しないと他の教習を始めることができないため、多くの自動車学校が入校日に学科1をセットで実施しています。
第一段階(仮免許の取得まで)
入校後は、まず第一段階といって、自動車学校のコース内で運転の基本を学んでいくことになります。
コース名 | 技能の規定時限数 | 学科の規定時限数 |
普通MT | 15時限 | 10時限 |
普通AT | 12時限 | 10時限 |
技能(運転)教習の進め方は
- 担当教官を打ち合わせして時間を決める
- ネット等で自分で好きな時間を予約する
- 教習所が最初に設定したスケジュール通りに行う
など、自動車学校や受講するコースによってさまざまです。
学科(勉強)教習は小学校や中学校のように時間割(学科予定表)が設定してあり、その時間に自動車学校に行って受講する、という場合が多いようです。自分が受ける学科を把握して受講する必要があります。
学科は1~10の番号を全て受ける必要がありますが、順番は関係ない(5や8の学科を先に受けても問題ない)ので受けられるものはどんどん受けていきましょう。
技能(運転)教習の最後の時間はみきわめ教習となり、修了検定(仮免許を取得するための運転の試験です)を受けてよいかが決まります。
- 車の乗り降りと運転姿勢
- 自動車の機構と運転装置の取り扱い
- 発進と速度、速度の調節
- 走行位置と進路
- 時機をとらえた発進と加速
- 目標に合わせた停止
- カーブや曲がり角の走行
- 坂道の走行、後退、狭路走行
- 通行位置の選択と進路変更
- 障害物への対応
- 標識・表示に従った走行
- 信号に従った走行交差点の通行(直進・左折・右折)
- 見通しの悪い交差点の通行
- 踏切の通過
- オートマチック車の運転、急加速と急発進時の措置
仮免許試験
第一段階を終了すると、仮免許試験(修了検定、学科試験)を受けることになります。
仮免許試験当日の流れは以下のようになっています。
自動車学校のコースを使って行う運転の試験となります。助手席には試験官である検定員、後部座席には同乗者を載せて試験を行います。
視力試験などの適性試験を行います。
○×の二択問題で、50問中45問以上の正解で合格となります。9割がボーダーラインのため、簡単ではありませんが勉強すれば問題なく合格が可能です。
警察署で仮免許が発行されます。土日祝に仮免許試験を実施した場合は、警察署が休みのため交付は翌日以降の平日となります。
仮免許試験(技能・学科)に落ちた時にかかる追加費用や期間はどれくらい?
第二段階(仮免許の取得~卒業まで)
仮免許取得後は第二段階となり、応用運転を行います。主に一般道路で技能教習を行い、規定の時限数は普通MT、AT限定ともに技能19時限、学科16時限となっています。
技能教習では高速道路の運転などの特殊な教習も出てきたり、学科でも応急救護処置やタイヤ交換の実習などの実践的なものが出てきます。免許を取った後にも役立つため、よく覚えておきましょう。
- 路上運転に当たっての注意と準備
- 交通の流れに合わせた走行
- 適切な通行位置、進路変更
- 信号、標識・標示などに従った運転
- 交差点の通行
- 歩行者等の保護
- 道路及び交通の状況に合わせた運転
- 駐停車
- 方向変換及び縦列駐車
- 急ブレーキ
- 自主経路設定
- 危険を予測した運転
- 高速道路での運転
- 特別項目
卒業検定
第二段階を全て修了すると、卒業検定を受けることができます。卒業検定では、一般道の運転試験が主になってきます。修了検定と同じく、隣に検定員(試験官)と後ろに同乗者を乗せて運転することになります。
卒業検定に合格すると、晴れて自動車学校は卒業となります。気を抜かず、本免許学科試験の準備をしていきましょう。
普通免許取得までの流れ【本免許試験】
卒業後は、免許試験場に本免許試験を受けにいくことになります。
本試験:100点中90点以上で合格
試験場で本免許試験に合格すると、その当日中に運転免許証が交付されます。初心運転者として、事故や違反を起こさないように頑張りましょう。
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