高齢者の免許返納件数は増加傾向に
※警察庁HPより引用
高齢者の免許返納の件数は年々増加傾向にあります。特に75歳以上の高齢者に関しては、4、5年前と比較しても倍増しており「高齢者の免許返納に関する意識」というのは年々高まっていることがわかります。
最近は高齢者の関わる悲惨な交通事故も多くニュースで取り上げられ、
あんな事故を起こす前に免許を返納しよう・・。
という気になっている人も多いのではないでしょうか。
では実際に高齢者が免許返納を行うことのメリットとデメリットについて考えていきましょう。
高齢者が免許返納することのメリット・デメリット
高齢者が免許返納するメリット
交通事故の心配がなくなる
まず免許返納することで、交通事故を起こす心配がなくなります。当然のことですがこれが一番のメリットとなります。
交通事故の心配というのは高齢者本人より、その高齢者家族の方が余計に不安に思っているものです。
そういった面では周りの家族が
「やっと親が免許返納してくれた・・」
と安堵するのも非常に大きなメリットと言えるでしょう。
免許返納することでの支援制度が使える
すでに高齢者の免許自主返納は政策で進めていると言えるレベルになっています。自主返納を行うことで加盟店のサービス(◯%割引、◯回無料)を受けられるようになったり、市町村の取り組みによっては、タクシーの回数券やIC交通カード◯円分がもらえたりする場合もあります。
永久的に身分証明となる運転経歴書
※警察庁HPより
免許証を返納すると顔写真付きの身分証明書がなくなってしまう・・。
という不安を解消するためにできたのが、この「運転経歴証明書」です。平成24年4月1日以降に発行された運転経歴証明書は銀行などでも公的な身分証明書としての利用が可能となりました。
平成24年の犯収法施行規則改正により、銀行等において、交付後の経過年月にかかわらず、本人確認書類として使用可能に(平成24年4月施行)
※警察庁HPより
という文言があるため、半永久的に使える身分証明となります。
車の維持費がなくなる
免許を返納する = 車が必要なくなる
ということは意外と見落としがちですね(家族がまだ免許があれば話は別ですが・・)
今までずっと運転し続けてきた皆さんはわかっていると思いますが、
車の維持費ってすごくお金がかかる。
車の購入費用、車検、整備費用、ガソリン代と少しづつですが実際に合わせてみるとかなりの金額がかかっています。
この車の維持費がかからなくなることも免許返納の大きなメリットと言えますね。
高齢者が免許返納するデメリット
運転ができなくなり、行動範囲が狭まる
車の運転ができなくなることにより、行動範囲が狭まる傾向があります。
特に都会のような交通の便が良い場所でなければ、買い物などの日常の動きでも便数の少ないバスやタクシーを利用して行うことになります。
なかなか外に出なくなる、というのはデメリットですね。
免許資格がなくなったことによる喪失感
みなさんの周りにも
別に運転してないし、車もないけど免許返納したくない。
という人はいませんか?もしもの時に運転できる方が便利だから、などという人もいますが実際にもしもの時に乗り慣れてない車を運転することはほぼないでしょう。
ではなぜ免許返納したくないのでしょう。それは資格を喪失したくない、という思いが強いのではないかと思います。
高齢者は失うものが多い年代と言えます。そんな中で「運転免許資格」を失うというのは思った以上に喪失感があるようですね。
案外、免許返納したくない人の一番の理由はこれかもしれません。
交通機関を利用した場合の費用がかかる
タクシーやバスなどの交通機関を利用することが多くなるため、その費用がかかります。
現実的には上記にあげている「車の維持費」の方がおそらく高くつく場合が多いのではないかと思いますが、こういった単発で費用がかかる方が気になってしまうのはしょうがありませんね。
高齢者の免許の自主返納のメリットデメリットについて考えてみました。返納するにしても更新するにしてもよく検討してみたいですね。
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