免許更新のための認知機能検査や高齢者講習の予約が取れない!
現在の免許制度では70歳以上の高齢ドライバーは免許更新の際に、事前に認知機能検査や高齢者講習を受講する必要があります。
- 70歳以上ー高齢者講習
- 75歳以上ー認知機能検査と高齢者講習
最近ニュースなどでも取り上げられていますが、この高齢者講習等の予約がなかなか取れず恒例ドライバーの免許更新が期間内にできないという問題が起きています。
制度としては誕生日の約5ヶ月前に講習のお知らせが届き、誕生日の1ヶ月後までに免許更新を行うという長い期間が設けられているのですが、状況によっては
それでも免許更新が間に合わない。
となっているため、高齢ドライバーにとっては非常に頭を悩ませる問題となっています。
ではなぜこのような事態が起こっているのでしょうか?
高齢者講習の予約待ち問題の原因は?
この高齢者講習の受講待ち問題に関しては大きく3つの原因があるようです。
29年の高齢者講習制度の法改正
そもそも今の高齢者講習の制度になったのは、平成29年3月12日の法改正からとなります。
この法改正までの高齢者講習制度は
- 教習所で高齢者講習(該当者は認知機能検査も)を受講
- 免許更新を行う
というシンプルな流れとなっていました。
しかし法改正後の75歳以上の高齢者については
- 認知機能検査を受検
- 1の結果に応じた高齢者講習を受講
- 免許更新を行う
という3段構えのステップを踏むようになりました。
しかも、この1の認知機能検査と2の高齢者講習は基本的に別日で行うのが原則となっていたため、法令改正後はその以前に比べて受講人数が二倍になってしまったようなイメージです。
ほとんどの県で、認知機能検査と高齢者講習は教習所のみが行うようになっていたため教習所は一気に定員オーバーとなってしまったのですね・・。
自動車教習所の繁忙期シーズン
上記で書いたように認知機能検査と高齢者講習はほとんど全てを自動車教習所で行うようになっています。
しかし、自動車教習所にはオフシーズンとハイシーズン(繁忙期)が存在します。
- 夏休み
- 春の高校生の免許取得時期
がいわゆるハイシーズンです。この時期になると通学の教習所も合宿免許なども定員一杯で受け入れ不可能という状態です。
本業である免許取得する教習生を受け入れられないのですから、高齢者講習も受け入れられないに決まっています。
しかも高齢者講習は免許更新の際の講習になるため、年間通じて平均的に受講者がいます。
ハイシーズンで受け入れられない高齢ドライバーがどんどん後になっていき、結果予約待ちが多くなっていくのですね。
自動車教習所の経営悪化問題
自動車教習所はいわゆる斜陽産業、少子化の影響をモロに食らっている業界です。
自動車教習所の経営はどんどん悪くなる一方(教習所は公営じゃないところの方が多いんです)で廃業する教習所も多く出てきています。
教習所が潰れれば当然その周辺に住んでいる高齢ドライバーは遠くの教習所に講習を受けにいく必要があります。その遠くの教習所が予約でいっぱいだったら・・?
これは都市部以外で今からたくさん出てきそうな問題ですね。
高齢ドライバーが行う対策は?
この高齢者講習問題において、高齢ドライバーが行う対策は大きく2つあります。
とにかく早く予約をする
まず全ての高齢者講習の対象者にいえることは、
とにかく早く検査や講習の予約をする
ということです。
講習のお知らせが来た時点では、免許更新まで約6ヶ月という期間があります。すぐに予約を取って間に合わないという事はさすがにありません。
実際に予約が取れなかった、間に合わなかった人のほとんどは
2、3ヶ月前くらいに予約すれば間に合うと思っていた。
とか
予約を取っていたけど、講習に行くのを忘れちゃった。
という人ばかりです。早めにきちんと予約を取って受講すれば、まだまだ大丈夫です。
認知機能検査で良い点数をとる(75歳以上)
75歳以上のドライバーの場合でいえば、認知機能検査でいい点数を取るというのも対策になります。なぜかというと認知機能検査の点数が76点以上であるかどうかで、高齢者講習の時間が違うためです。
76点以上は2時間の講習、それ以下は3時間の講習を受ける必要がでてきます。2時間講習の方が相対的に人数が多い(70歳以上75歳未満の人も2時間講習)のため、予約が取りやすくなっているようです。
認知機能検査で良い点数を取る方法については以下の記事に載せていますので合わせて参考にされて下さいね。
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