高齢者講習の「予約が取れない」のは誰のせい?【2、3ヶ月待ちは当たり前】

目次

高齢者講習の予約が「とにかく」取れない

通知ハガキがきた直後に予約しても数ヶ月待ち

高齢者講習の受講対象となるドライバーのみなさんも、既に周りの知り合いから

高齢者講習、予約するのにすごく待つらしいよ。

という話も聞き及んでいるかもしれません。そんな噂を聞いているものですから、講習の通知ハガキが来てすぐに、予約を取ろうという方も多いですね。

しかしそれでも数ヶ月待ち。笑い話にもなりませんが、本当にすぐ予約を取らないと免許証の有効期限まで間に合わない、という人もいると思います。

通知ハガキが届くタイミングについて

では高齢者講習の通知ハガキはいつ届くのでしょうか?これは

更新の年の誕生月の約5ヶ月前に届く

ということになっています。

免許証の有効期限=高齢者講習を受けなければいけない期限は、誕生日の1ヶ月後までですので、高齢者講習を受講可能な期間は6ヶ月あることになります。

本来なら受講できないわけはないのですが、地域によっては4、5ヶ月待ちもありうるような状態となっています。

では何故、ここまで高齢者講習の予約が取れなくなっているのでしょうか?

高齢者講習の予約が取れない3つの理由

高齢ドライバーが増え続けている

※内閣府HPより

日本が超高齢化社会になっているのはみなさんご存知だと思います。その高齢者増の人数はほぼそのまま高齢ドライバーの増加にも繋がっています。

上記の表にもあるように年々、高齢ドライバー(=高齢者講習の対象者)は増えていっているのです。

平成29年の法改正

高齢者講習の法制度については何度か改正が行われています。その中でも直近で行われた一番大きな法改正といえば、平成29年3月12日の改正といえるでしょう。

それまでの高齢者講習の内容はまだわかりやすく

対象者 内容 時間
75歳以上 認知機能検査と高齢者講習 認知30分、講習2時間30分の計3時間
75歳未満 高齢者講習 高齢者講習3時間

となっていました。高齢者にも理解しやすかったポイントとしては、

  • 年齢によって内容は変化するものの、一律3時間
  • 自動車教習所で受講するのは1日で完了

という部分でした。これが平成29年の改正で非常にわかりづらくなってしまったのです。

実際に警察庁が当時出したパンフレットがまだ一番わかりやすいので、以下に抜粋すると

という風に講習の流れが変わってしまったのです。

どこがわかりやすいんだ。全然理解しにくい!!

という声が聞こえてきそうですね・・。制度自体が非常にわかりづらくなってしまったので、この表がわかりやすさの限界に近いのかな、と思います。

ポイントとしては、

  1. 75歳未満の人は3時間→2時間の講習になった
  2. 75歳以上の人は認知機能検査の結果でその後の講習内容(時間や料金も)が変わるようになった

というところです。

この法改正の目的を想像すると、(あくまで想像です)

  • 3時間→2時間にすることで、75歳未満の(若い)高齢者への負担軽減
  • 認知機能検査に意味を持たせるため(以前は結果がどうであれ同じ講習内容)
  • 認知機能検査の結果で最終的な免許取り消しまでの流れを作りたかった

と、いうところでないかと思います。ただ実際には

75歳以上は、認知機能検査の結果が出ないと次に受講する高齢者講習が2時間or3時間のどちらになるかわからない

というデメリットが起きることになりました。これが現在の高齢者講習の受講待ちを増やしている大きな原因となっています。

自動車教習所の手が回っていない

基本的に認知機能検査や高齢者講習を行うのは各県の自動車教習所となっています。この自動車教習所がなかなか高齢者講習に手が回っていない、というのも原因となっています。

手が回らない理由として、自動車教習所の業界自体は完全な斜陽産業となっています。少子化の影響により、自動車教習所の職員の数は減少しています。それどころか廃校になる自動車教習所も珍しくはありません。

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主要のお客である免許取得者の数が減っている中、高齢者講習を行う教官の数が圧倒的に足りていないのですね。

特に夏休みや年度末の学生が多い時期に関しては、利益に取れない高齢者講習より学生の免許取得に教官を配置するのは仕方がないことかもしれません。

まとめ:「通知ハガキ」が来たらすぐに予約しましょう

締めくくりとしては、

運転免許なんでもQ&A管理人

通知ハガキがきたらすぐに予約を取りましょう!

につきます。

「高齢者講習の予約が取れない」問題は全国的に広がっています。地域によっては半年待ちに近い場所もあるようです。

朝日新聞デジタル
どんなコンテンツをお探しですか?:朝日新聞デジタル どんなコンテンツをお探しですか?:朝日新聞デジタル

ただ高齢者講習の予約がなかなか取れないにしても、

  • すぐに予約の連絡をしている人
  • 期限ギリギリで予約の連絡をした人

では教習所等の対応も違います。なるべくなら早く、通知ハガキがきたらすぐにでも高齢者講習の予約を取るようにしてみましょう。

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コメント

コメント一覧 (8件)

  • 大問題です。マイナンバーカードがどうと世の中大騒ぎですが、電話で予約とれもほとんどつながらない
    どうなつているのでしょうか?

  • 最寄りの教習所は何度電話してもつながらない。
    免許センターのWEB予約も開始とともに終了!
    免許センターの電話も、何度かけてもつながらない!
    これでもし100回200回トライしても予約できず
    免許が失効してしまったら、訴訟に持ち込みます。

  • 2022年のコメントありますが、2023年8月 状況変わらずです まったく 警察庁は、現状を認識しているのでしょうか 教習所 丸投げで 知らんぷりみたいですね 電話が、つながらないと 免許更新できません それを待っているのでしょうか 制度作って 知らんぷり マイナンバー 健康保険証と酷似してますね そのいい加減なこと

  • 制度は、作ったけれど体制が、追いついてない 困っているのは、当の高齢者 至急改善するか 制度を廃止にしてくれ

  • 今日、葉書が届きました。即電話しましたがつながらない。5回ほど電話してもつながらない。私は無職だからまだ良いが仕事を持っているひともいる。
    受付時間が9時から17時と言うのも問題ある。老人は全員運転免許を返納しろと言うことですか?

  • 今日、葉書が届きました。即電話。つながらない。何回ダイヤルしてもつながらない。コロナワクチンの予約みたいに、空いてる日時をカレンダーに示し、それによりスマホで予約出来るシステムを構築してもらえないか?受講者は時間の無駄がなくなり、オペレーターの人件費の節約になると思うが。

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